
コンピュータを操作する上で、今ではマウスを使ってクリックしてという操作が主流で使われていますが、以前は全てコマンドを利用して文字列でコンピュータに指示を出して操作を行っていました。
実際に、コマンドを利用する機会は段々となくなってきてはいるものの、エンジニアを仕事にする上ではコマンドの使用は避けられません。
今回は、そんなエンジニアがよく使うコマンドをWindows偏としてまとめましたのでご覧ください。
- コンピュータ名と利用ユーザーを確認する
- ネットワークの状態を調査・設定する
- トラブル調査・設定操作
- Window既存のアプリを開く
コンピュータ名と利用ユーザーの調査
- hostname
- whoami
ここでは、コンピュータ名と現在ログオンしているユーザーを確認するコマンドをご紹介します。
各コンピュータを操作する上で、エンジニアはよくhostnameコマンドを利用します。
これは、その時利用しているコンピュータに間違いがないか確認するためのコマンドです。
エンジニアは一つのパソコンから様々なコンピュータへ同時接続して操作をすることもあるため、そこでの操作間違えをしないために使用します。
本来操作したかったコンピュータと違ったコンピュータを操作してしまい、取返しがつかなくなるということがないよう、エンジニアは日々注意を払いながら業務を行います。
次に、whoamiというコマンドですが、これは現状コンピュータにログインしているユーザーを確認します。
ユーザーによってアクセス権が違ったり、管理者権限を持っていなかったりと、ユーザーごとに違いがあります。
これも、エンジニアが仕事をする際はユーザーを跨いで作業することが多いので、適切なユーザーで作業を行い、間違いが起きないようにするために利用します。
ネットワークの状態を調査・設定する
- ipconfig
- ping
- ncpa.cpl
コンピュータを利用する際に、近年ではネットワークへ接続して利用する機会が増えたため、その設定やトラブルに対応するのもエンジニアの大切な仕事の一つです。ここでは、そこで利用するコマンドのご紹介をします。
まず、操作しているコンピュータのネットワーク設定を確認したいときにipconfigコマンドを利用します。これは現状のコンピュータのネットワーク設定を表示でき、IPアドレスやMACアドレスなどを確認することができます。
また、ipconfig /allという「/all」のオプションを利用することにより、より詳細な設定情報が確認できます。
次に、pingですが、これはコンピュータ同士が通信ができているかどうかを測定します。使い方としては、単純に対象のコンピュータが意図した状態で通信できているかの確認や、メンテナンス中のサーバーなどを再起動する際にちゃんと再起動できているかどうかを、pingの応答を確認しながら判断します。
ncpa.cplについてですが、これはショートカット的な役割でよく使うコマンドで、ncpa.cplと入力すると、Windowsのネットワーク設定画面がすぐに表示されるので、時間短縮によく利用されます。
トラブル調査・設定操作
- eventvwr
- control
- regedit
ここでご紹介するコマンドは、主にWindowsに標準搭載されているツールを起動するためのコマンドです。
evntvwrコマンドは、Windowsで発生した事象を確認できるするための「イベントビューアー」を起動するためのもので、コンピュータがエラーを出した際や、システムが正常に動いているかどうかの確認をするためによく利用します。
イベントビューアーではログイン履歴など、様々なWindowsのイベントを確認することができるため、トラブルが起こった際はエンジニアは真っ先に確認します。
controlコマンドは、Windowsの「コントロールパネル」を表示するためのコマンドで、コントロールパネル上では数々のWindowsの設定を変更することができます。
そのため、エンジニアはコントロールパネルを表示する際にもコマンドで素早く起動することが多いです。
regeditコマンドですが、こちらは、Windowsのレジストリというものを変更する際によく使います。
レジストリは階層型データベースでできており、Windowsで使われる設定のすべてがこのレジストリに格納されています。
広く設定を変更できる反面、下手にいじるとコンピュータが起動しなくなるといった事態も起こしかねないので、レジストリを変更する際は細心の注意が必要です。
Windows既存のアプリを開く
- notepad
- mspaint
- mstsc
ここでは、Windowsに標準搭載しているアプリケーションを起動するためのコマンドをご説明します。
notepadコマンドはメモ帳を起動するためのコマンドで、すぐさま情報を記録したいときに利用します。
エンジニアは、テキスト形式で情報を取り扱うことも多いため、メモ帳を使う頻度が高いです。テキスト形式でファイルを保存しておくと、どのコンピュータでもテキストファイルは基本的には開くことができるため、ファイルの取り扱いが楽というメリットがあります。
次に、mspaintですが、これはペイントというWindows標準搭載の描画アプリを起動することができます。
これの使い道としては、Windowsでサーバーの情報をログとして残したい際に、スクリーンショットを保存する目的で利用します。
サーバーでは便利なスクリーンショットアプリが入っていないことが多いため、キーボードの「Print Screen」ボタンでスクリーンショットを撮ったものをペイントに張り付けてスクリーンショットを保存します。
mstscコマンドについては、リモートデスクトップという遠隔操作を行うためのツールで、ホスト名(IPアドレスでも可能)を指定して遠隔操作を実施します。
コマンド上でmstsc /v ホスト名とすると即座に接続できるので、「/v」というオプションを併せて使うことも多いです。
以上のように、エンジニアはコマンドを利用することで、様々な業務を最適化して仕事を行います。
もし、コマンド操作に不慣れな方でも、日頃からコマンド操作に慣れておくだけでコンピュータの操作性が格段に変わりますので、よかったらコマンド操作も試してみてください。
他にもエンジニアが使うコマンドは数多くありますが、ここでは最低限必要そうなコマンドをまとめました。もしかしたら別の場所で他のコマンドについても解説する機会があるかもしれないので、その際はよろしくお願いします。