
プロビジョニングという言葉をご存知でしょうか?
IT業界で働いているとよく耳にする「プロビジョニング」ですが、どう言った意味を持っているのかと聞かれると答えられない方も多いのではないかと思います。
今回はそんなプロビジョニングについて解説したいと思います。
- プロビジョニングとは?
- プロビジョニングの種類
- シンプロビジョニングとは?
- まとめ
プロビジョニングとは?
プロビジョニングは日本語にすると支給・提供すると言った意味合いや用意・準備するといった意味合いがあります。
最近のビジネスの場では、多くの場合は「顧客に対して技術やサービスを提供する」という意味合いで使われることが多くなっていますが、場合によっては少し意味合いが変わってくることもあるので、その際は言い回しに注意しましょう。
例えば、ITインフラ関連でプロビジョニングという言葉を利用する際は、サーバープロビジョニングやユーザープロビジョニングなど、少々意味合いの違ったプロビジョニングの種類が存在しています。
プロビジョニングの種類
プロビジョニングについて、ここではITインフラ関連でよく利用されるプロビジョニングの種類をそれぞれ解説していきます。
サーバープロビジョニング
サーバープロビジョニングは、サーバーを利用可能な状態にすることをいいます。
ここで言う利用可能な状態とは、サーバーをサービス展開できる状態で稼働させている状況であり、各種ソフトウェアのインストールや設定まで済ませている状態を示します。
ネットワークプロビジョニング
ネットワークプロビジョニングは、通信をサービスとしてユーザーに利用可能な状態で提供していることを示します。
ネットワーク機器や回線のセットアップがを済ませ、実際に通信ができる状態を示します。
ユーザープロビジョニング
ユーザープロビジョニングは、ユーザーに提供するアカウントの準備やアクセス権の設定を行うことを示します。
アクセス権の変更やグループ・ユーザーの管理についてもユーザープロビジョニングに含まれます。
サービスプロビジョニング
サービスプロビジョニングは、顧客に対して提供するサービス自体のセットアップと、サービスを提供することそのものを示します。
言葉の使い方としては、どこかしらのサービスプロバイダーがユーザーにサービスを利用する際にはサービスプロビジョニングという言葉を使うことが多いです。
シンプロビジョニングとは?
プロビジョニングの中でも、ストレージ容量の仮想化技術では「シン・プロビジョニング」という言葉がよく使われます。
シン・プロビジョニングが導入されている環境では、物理的に存在しているストレージの容量を仮想敵にユーザーやシステムに割り当てて利用します。
その際に、実際にはデータが書き込まれた分だけを物理ディスクにデータ書き込むため、使用されていない物理ディスクの無駄をなくし、効率的にストレージを運用することができます。
シン・プロビジョニングは技術そのものを示す用語として利用されることも多いので、その点注意して扱うようにしましょう。
まとめ
プロビジョニングについて、ここまでの解説でなんとなく理解していただけたのではないでしょうか。
プロビジョニングは何かを用意・提供するという意味合いで大まかに理解していただくとイメージが掴みやすいのではないでしょうか。
プロビジョニングに限らず、IT業界では一つの単語が広い意味合いで使いまわされることが多々あります。
多くのIT用語は日本語特有の「表意文字」ではなく「表音文字」のまま利用されることが多く、単語を見ただけでは意味がわかりづらいことが多々あります。
こうした問題を解決するためにも、まずは丁寧に一つ一つの言葉の意味を確認しながら、徐々に自身の中で理解していただければと思います。