
RDPというプロトコルをご存知でしょうか。Windows Server を管理する時には、ほぼ必須となるリモート接続用のプロトコルです。今回は、そんなRDPについて解説していきます。
- RDPとは
- RDPの活用方法
- RDPのメリットとデメリット
- まとめ
RDPとは
RDPは、Remote Desktop Protocol の略です。
RDPを使用するとネットワーク越しに遠隔地にあるサーバーなどのデバイスへログインし、操作、管理をすることができます。
Windowsなどを展開しているMicrosoftが開発したプロトコルで、Windows OSのリモートデスクトップなどで使用されています。
ポート番号は、3389番です。
これまでにも、telnetやsshをご紹介してきましたが、それらのプロトコルとRDPが大きく違うのは、サーバー側の画面をクライアント側に表示し、クライアント側からキーボードやマウスの操作情報をサーバー側に送ることができる点です。
telnetやsshは、基本的にCLIでの操作が必要になります。
デバイスを操作するためには、コマンドを実行する必要がありました。
一方で、RDPでは、画面も遠隔地から共有することができるため、GUIの操作でサーバーを操作することができます。
RDPの活用方法
RDPは、よくWindowsサーバーを管理するために使われます。
RDPは先ほどもご紹介した通り、GUIで遠隔地にあるデバイスを操作することができるプロトコルです。
企業で使用されているサーバーのOSは、Windows Server系とLinux系が大半ですが、Windows Server系のサーバーを管理する際には、管理端末から対象のサーバーへRDPを使ってログインします。
ログイン後は画面を見ながらサーバーの操作を行うことができます。
また、RDPはWindowsクライアントにも接続できるため、社内のPCで不調のPCにリモートデスクトップ接続をしてトラブルシュートを実施するなどの使い方もできます。
RDPのメリットとデメリット
RDPのメリットとデメリットをご説明します。
メリット
RDPには、様々なメリットがありますが、そのほかの遠隔操作用のプロトコルと同じように、遠隔地にあるデバイスを操作できることは大きなメリットです。
また、リモートデスクトップを使うことで、実際の処理をリモートデスクトップ先のデバイスに任せることができます。
例えば、自宅のPCのスペックが低い場合でも、リモートデスクトップ先のデバイスのスペックが高ければ、スペックが高い環境でアプリケーションなどを動かすことが可能になります。
この特性を利用して、最近ではテレワークなどでも使われることが多いプロトコルです。
デメリット
デメリットとしては、リモートデスクトップ先のデータをローカルに保存することが可能になる点です。
リモートデスクトップでは、接続先のデバイスのデータをコピー&ペーストすることで、簡単にローカルの環境にコピーすることができます。
そのため、データの漏洩リスクが高まる危険性があります。
なお、リモートデスクトップの機能を制限することでデータが漏洩するリスクを下げることはできますが、カスタマイズが必要になるデメリットもあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
RDPは、IT以外の場面ではあまり使用しないプロトコルではありますが、逆にITの現場では必須のプロトコルとなっています。
最近では、セッションホストを構築して仮想デスクトップを使用するVDIなども盛んで、RDPを使用する場面も増えてはいますが、ITの管理者などでない限り中々RDPの存在は意識しないかと思います。
しかし、エンジニアになる上では、必ず知っておく必要がある知識の一つですので、覚えておいてください。